空想とタメイキ

ポエトリーリーディングをするのがゆめでした。

2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧

生暖かい沼にズブズブと沈みたい 熟睡したり まどろんだり 呼吸をするように瞼を閉じたり開いたり心地好くて 気持ちよくて 生きているのか死んでいるのか分からないくらい 感覚を鈍感にしたい沼のなかでゆっくりと手足を動かす 暖かい泥が絡んで ほとんど動…

新しいもの古いもの

ふとした景色に記憶を呼び起こされる何が起きたか思い出せなくても 胸が苦しくなって 足が止まる遠い遠い記憶 あのとき私は確かな幸せの中にいた確かな幸せなのだと あのときの私は思っていた確かなものなどないのだと 大人になると理解してしまう 幼い確信…

視野の狭い自由人

自由がほしい 自由がほしい 自由がほしいやりたいことを思いきりやりたい 誰かのために生きたくない 自分のことだけ考えたい役割に縛られる本当の自分を取り戻したい自分のしたいことを選択することで 罪悪感を感じたくない今は視界が狭すぎて 大切なものを…

甘い暗闇

穏やかさと退屈の区別がつかない 満たされているか 満たされていないのか そんなことのような気もするけど人が羨むことと自分が納得していないこと そのギャップに苦しむのに似ているすべては自分の心の持ちよう そんな風に思うときもあるけど 自分にそんな…

言葉の引力

たいしたことではないのだ、と 声に出してみる その声が思った以上に普段の声なのを確認して 私は安堵する 動悸が激しくても 目に涙が控えていても たいしたことではないのだ、と 言葉を口にしてしまえば その言葉に感情が引きずられる そうやってどんどん …

なくなる

どうして幸せをくれなかったんだろう こんなにも幸せに飢えていたのに そしてそれを分かっていただろうに まさかそんな風に自分が不幸になるなんて思わなかったし そんなことは起こってはならないことだった 止めようがないと気付いたときには 今までの人生…

見上げたら晴れていた

あの日のことを突然思い出した 今まで一度も思い出さなかったのに ざわめく風のように 鳴きすぎて枯れた小鳥の声のように ふいに突然 私の心をノイズが襲って 苦しくなってから 心が緩んだ もうあれはとおいとおい記憶 すっかり過去になったあの出来事は 今…

空に浮かぶ涙

ほんとはもうずっと長いこと泣きそうだった 私のやりきれなさを その風呂敷にふんわりと大きく包んで 空に投げて 風に乗って いつか結び目がゆるく解けて きらきらと空の塵になればいい どうして胸は苦しくなるの どうして私のつま先はステップが踏めないの …

求められていること 求めていること 求めたいこと 求めてもらいたいもの 欲求はいつもいつのまにか私の心に居座る 透明で見えないのに しっかりとつかみ心地があり そしてしっかりと私の心をつかんだまま