気力でねじ曲げる
胸がチリチリする
歯を食いしばっていることに途中で気づく
冷静でいられない
頭にくると
怒りのエネルギーがまっすぐ太く私から放出されようとする
それでも気力でねじ曲げる
声を荒げても意味などないし
物に当たっても手が痛いだけだ
地団駄したい私の足
グラスを投げたい私の手
金切り声を出したい私の喉
それらを気力でねじ曲げる
そんなことに意味などないのだ
爆発させても結果的に気分はよくならない
「分からせてやりたい」
この気持ちは厄介だ
全てはこの気持ちが発端となり
私の手足や喉は発動しようとしてしまう
分からせようとして実力行使しても
本当にわかってもらいたいことはわかってもらえない
わかるというのは
相手がわかろうとしている時でないと受け取ってもらえない
分からせようとして伝わるのは
私の怒りだけだ
私は怒っている私を知らせたいわけではない