新しいもの古いもの
ふとした景色に記憶を呼び起こされる
何が起きたか思い出せなくても
胸が苦しくなって
足が止まる
遠い遠い記憶
あのとき私は確かな幸せの中にいた
確かな幸せなのだと
あのときの私は思っていた
確かなものなどないのだと
大人になると理解してしまう
幼い確信の気持ちを
静かな微笑みでやり過ごしてしまう
常に移り変わる心は自由だけれど
絶対的な幸せを確信して
安心にどっぷり浸かる子供のような笑顔も
時には美しいと思う
私は生きているし成長を続けてしまう
それは止めようのないことで
止めるつもりもないこと
得たものも失われたものも
同じくらい大切なもの