なくなる
どうして幸せをくれなかったんだろう
こんなにも幸せに飢えていたのに
そしてそれを分かっていただろうに
まさかそんな風に自分が不幸になるなんて思わなかったし
そんなことは起こってはならないことだった
止めようがないと気付いたときには
今までの人生の歴史を白紙にしたいくらいだった
口の中で溶けていく飴玉を
なくならないよう必死に舐めないようにするくらい
無駄だと分かっていたって
その甘さを手放したくなくて
無駄な抵抗をすればするほど
飴は跡形もなくなくなった
幸せがほしかったの
幼かった私は
あなたから受け取りたかったの
与えてもらいたかった