私を制御するもの
見えそうで見えない
私のこころの中
感じるものを大切にしているのに
少しでも油断すると
頭が計算を始める
これは長いこと数字と生きてきた証
社会で生きていくために身につけた信頼できる私の脳
どんな場面でも脳がソロバンをパチパチと弾き
最低限のラインを定める
こころが感じているものにソロバンを弾いて
自由に生きながらも滑り落ちない生活を維持する
そんな私が私は好きだった
そのままで構わないと思っていた
構わないと感じないほどに
普通のことであり
ベターではなくベストであり
誇りに思うほど私は私を信頼していた
ソロバンをなくすことはできないだろう
私は私を好きだから
勝手に生きてしまえとは思えない
でも
ソロバンを弾かずに
こころの感じることだけに耳を傾ける生きかたを
ソロバンを弾く音で聴こえない私の声を
聴いてみたくなって
思いきって海にまっすぐ飛び込むように
私は私の中に沈みに行きたい