沼
生暖かい沼にズブズブと沈みたい
熟睡したり まどろんだり
呼吸をするように瞼を閉じたり開いたり
心地好くて 気持ちよくて
生きているのか死んでいるのか分からないくらい
感覚を鈍感にしたい
沼のなかでゆっくりと手足を動かす
暖かい泥が絡んで ほとんど動かない
それでもかすかに動かすことができるから
生きていることを知る
もう頑張れないよ
もう頑張れないの
この沼が私の生気を吸い取るとしたって
私はもう出たくないよ
明るい青空の下を駆け巡ることなんて
もう二度とないような気がするし
そんな日が来ることを
願っているのかすら忘れてしまったの