信じると決めている
消し去ろうとしても消えていかない
ふと、隙間を見つければどろどろと流れてくる
あっという間に支配され
私の脳内は一瞬にして時代を遡る
抗えない訳じゃないことを
実はずいぶん前から少し気づいている
だからこそ、その隙を狙って
どろどろ流れ込んでしまうのだ
嫌いで、そんな思いに戻りたくないのに
なぜ少し懐かしみがある
なくしてしまえばいいのに
どうして完全に手を離せない
どろどろと流れ込んだそれを
私は両手で掬って川に流す
川の流れにのって、川のなかに溶けて
なくなっていく
何度も隙間から溢れさせ
何度も掬っては川に流す
少しずつ、少しずつ
例え時間がかかっても
無駄な作業に思えても
痛みを癒すのは時間のかかるもの
目をつぶり、深呼吸して
少しずつ、どろどろが減りますように
それを私は信じると決めている