空想とタメイキ

ポエトリーリーディングをするのがゆめでした。

偽りの自由に安堵

f:id:takusannokimochi:20161023112350j:plain

 

遠くから呼ぶ声が聞こえる

私は耳を澄ませて、それがいつもの声であることを確認して安堵する

大丈夫

すぐに向かわなくても怒られはしない

その声が聞こえている間

私は安心に包まれたまま自由になれる

 

鳥かごの外に出て自由になっているのに

その声が届く範囲で飛び回る私は

決して自由になっているわけじゃないことは分かっているけど

偽りの自由が、今の私には一番ちょうど良く、心地よく、安心する

いつか

本当に自由になるための予行練習として

私は何度も繰り返す

 

その時にはもう

耳を澄ましても声は聞こえないだろう