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四角いハコの中で 潰される夢を見た
私は無気力で 全てを身にまかせていて
私にさしのべる手があることなんて 見えていなかった
私はただこうして潰されて 私という人は消えて
また平々凡々と時は過ぎてゆくとおもっているから
私にさしのべた その力強い腕を
見ることもなく
感じることもなく
心を閉ざし続けていたの
ただ、彼の声が聞こえた
私の心の中へ入る声
あなたの声は旋律を持っていて
私の心臓をぐらぐらと動かしていた
あなたの声は深く重く 私の涙腺に働きかけた
私はあなたのその指にからめとられて
ここまで生きてきた
私はあなたを「見ようと思った」
「感じようと思った」
あなたは私に「情熱」を教えてくれた
全てのことに意味があること
この一瞬は今しかないこと
彼の生きてきた26年間の重さ
彼の音(こえ)で
私は涙を流していた
彼が好きだと思った